皆さま、明けましておめでとうございます。
鶴見線の回の冒頭に混浴のことをチラと書いたおかげで、
「温泉・混浴」のキーワードを検索した結果
このページに辿り着いて下さった方が少なからずいらっしゃいました。
ありがとうございます。
除夜の鐘を聴いたのがついこの間というのが嘘のようで、
とても親近感がわきました。
今後とも、よろしくお願いいたします。
パワースポットが流行っている昨今。
私も先日、炬燵にこもっている生活を打破しようと、
明治神宮の清正井に向かいましたが、
5時間待ちだったのでポニー公園を見て帰ってきました。
仕方がないので、
近場のパワースポット、幡ヶ谷駅に行くことにしました。
幡ヶ谷駅はかつて私が「東京の駅千選」に認定した駅ですが、
優しく心を癒してくれるしてくれる通常のパワースポットと違い、
人間の業を見せ付けることで、心身を浄化してくれるという逞しい場所です。
呑みたい、食べたい、見たい、聴きたい、
当てたい、儲けたい、借りたい、王様になりたい…。
人間の煩悩を全身にまとう神々しいお姿。
しかし、その性質上、簡単に近づける場所ではありません。
皆さん、京王線に乗らないでください。通過します。
京王新線に乗ってください。
その秘境感が訪れる人々の心に神秘を植えつけるのでしょう。
改札を出るといよいよ荒療治の始まりです。
人々の欲望を具現化するものたちが次々に現れます。
誰もが直視できず、反対側の出口へ向かいます。
そこで待ち構えているのは、100円ショップ。
購買欲を刺激されます。
スロットで稼いだマネーを100円ショップにつぎ込み、
使い果たすと再びスロットへ、という煩悩の無間地獄が繰り広げられます。
悩んだ人々は次第に責任転嫁的思考に走るようになります。
逃げ場のない空間の奥に、金色の光が見えます。
すがるように向かった先には食堂街がありました。
和食、中華、インド、フレンチ、手を変え品を変え、
食欲の囚人となったわれわれをもてなします。
欲望に押しつぶされている自分を見るようです。
しかも逆さま。
勇気を出して進むと…。
でも、幡ヶ谷駅は我々を見捨てていませんでした。
くたくたになったこの目に飛び込んできたのは、祈りの場。
手を合わせて、幡ヶ谷賛歌を歌えば明日への活力が生まれます!
さすが甲州街道の真下。
よるの章、「いづことも去る騒音」。
当時から騒音はひどかったんですね。
人生に迷ったら、幡ヶ谷駅へお越しください!